「立つ時間」を増やすだけでも、こんなに違う

前項「運動が苦手な人の「週23EX」のススメ」では、「安静にして座っている状態を1M」とご説明しましたが、私たちの活動においては、当然、「立つ→座る→寝る」の順で消費カロリーは少なくなります。
 
座っている時よりも立っていれば、それだけ筋肉を使用しますから、消費カロリーも増えます。
筋肉を使うということは、糖も利用されるということ。
 
ですから、ご自分の生活を振り返って、普段座っている時間が長いと思う方は、意識して立つだけでも、運動量アップにつなげることができるのです。
 
具体的には、立っている時は、座っている時より約2倍のカロリーを消費しています。
さらに、あなたが片道30分電車に乗って通勤しているなら、座席に座るのを我慢するだけで、1年で約2㎏減らせるだけのカロリーを消費できる計算になるのです。
 
家にいる時間が長く運動量が少ない人も、家事や日常の行動をちょっと意識することで、簡単にカロリー消費を増やすことが可能です。
 
たとえば、アイロンがけを立ってする、洗濯物を干すときにつま先立ちで行なう、食後にテレビを見るときも立って見る、歯磨きもつま先立ちで行なう・・・そんなふうに、少しずつ立つ時間を増やし、エクササイズを加えることで、筋肉を使う時間を増やしてみましょう。
 
運動が苦手な人の「週23EX」のススメ」のメッツ早見表を見てもわかるように、掃除は運動強度の高い身体活動です。毎日こまめに家の中を掃除し、買いだめをせずに毎日近所のスーパーまで買い物に行くようにするだけで、活動量がグンと増やせます。
 
これを実践すれば、家の中も綺麗になりますし、余計な食べ物を家に置かなくなって間食も減って、いいことづくめです。
 
体を動かす習慣のない人が、いきなり本格的な運動を始めても長続きしない可能性があります。
糖尿病改善のための運動は、思い立ったときにまとめてやったところで、あまり効果は期待できません。
 
それよりも、日々の生活の中で自然に増やせる運動量を意識し、「体を動かすことが億劫」ではなくなることを優先しましょう。
 
そうなれば、本格的に運動することへの抵抗感も徐々に薄れていくはずです。
「よし、ちょっと頑張ってみるか」と、前向きに取り組めるようになるまで、焦らず段階を踏んでいけば良いのです。
 
血糖値が改善されることがゴールではありません。
それを維持し、自分で調整・コントロールしていくための手段が「良い生活習慣」なのです。
習慣とは、意識しなくても無理なく行なえることを言います。毎日の歯磨きレベルで「運動」ができるようになればしめたもの。
 
その意味でも、まずは生活習慣の中に運動の要素を取り入れるのは、賢いやり方と言えるのではないでしょうか。
 
わざわざ「運動のための時間」をさかなくていい点も、忙しい人には打ってつけの方法と言えるでしょう。